<中小企業に出来る?中間技術開発> [経営]


 原発を再稼働させなければ、大停電が起こるかもしれない、火力発電所をフルパワーにすると原材料費が上がって、値上げしなければならないといった脅迫とも受け止められる政府と電力会社の発表に、国民は仕方がないから再稼働を承認したのかどうかよくわからないうちに節電の夏は終わろうとしている。予想通り猛暑日が続き、連日、熱中症にご注意をと天気予報士は訴え続け、電気のない生活なんてと考えさせられた一夏であった。

以前読んだイギリスの経済学者E.F.シューマッハが1973年に書いた「スモール イズ ビューティフル(人間中心の経済学)」は、新しい経済のあり方を考える一助として非常に示唆(しさ)に富んだ本であった。それは39年前に書かれたにもかかわらず、今まさに日本で起こっている原子力発電所の問題や、急速に経済発展をとげている新興国に起こっている都市部と内陸部での経済格差の問題等々、その当時まだまだ上昇勢いの強い時代に警鐘を鳴らし、経済や企業の基本となる目的を見直し、目標を変えるべきだと著(あらわ)している。この著書の中で、目標とすべきは、「人間の顔を持った技術(中間技術)開発と持続可能な消費生活」と書かれている。この「中間技術開発」こそ表題通り、大企業ではなく、中小企業が得意とする分野である。
 雇用を減らすための大規模技術開発ではなく、安くて誰でも手に入れられ、小さな規模で応用でき、人間の創造力を発揮させるものが中間技術とうたっている。

読んでいて具体的なイメージがわかないなと感じていた時、まさにこれだという情報がテレビから流れてきた。

この節電の夏で注文が殺到した中小企業がある。栃木県那須高原にある「非電化工房」という中小企業である。名前の通り、電気を使わない製品を作っている。
又、サッカーすればするほど蓄電されるサッカーボールがあり、乳幼児が低体温症にかかった場合、先進国では、高価な保育器に入れて幼児を守るが、低開発国ではそれに代わって寝袋の様なものに何度でも使える保温シートを入れて、乳幼児の低体温を防ぐものがある。
それらはどれも中小企業が開発したものであり、又その寝袋式保温器の優れたところは、現地の糸を使い、現地の人が作れる、すなわち新たな雇用の場が発生するのである。こういった技術・商品開発が「中間技術」と言われる具体例であろう。

伝統工業の在来技術を使い、これに先進技術の知識を加味して適当に改良を加えることで新しい商品を開発する事、これなら何となくできそうな気がしませんか?しかし、人一倍の勉強と努力入りますが・・・

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