<不況 また 良し> [経営]


 9月の景気動向調査では、6か月連続で指標が悪化しており、内閣府は景気判断を「足踏み」から「下方への局面変化」と下方修正し、「すでに景気は後退局面に入った可能性が高い」と発表した。7~9月のGDPも、年率換算で前期比3.5%の減少である。10~12月はさらに悪化するのではという予測も流れている。中国での排日運動の高まりが、輸出入に大きな影響を及ぼし、国内では安定しない政局で予算執行が遅れるといった前代未聞の事態が一層経済活動を停滞させている。

 昨年の3.11東日本大震災以降、その復興需要で少しは景気が良くなるのではと考えたことは、人の不幸で飯を食うような考え方と大いに反省です。不況は会社の危機感を鮮明にします。「不況また良し」とは松下幸之助氏の言葉です。多くの苦難を乗り越えてきた氏も、自分が創業した企業が、今のような危機的状態に陥ることは予想もしなかったかもしれません。家電王国と言われた関西も、その王達が全員苦境に陥っているのだから、その城下町の関西が厳しいのは当たり前です。

先日、弊社の社長が参加して来た講演会の報告を聞きました。「不況こそ会社を強くするチャンスと考えよ」という内容です。業績を上げる基本的な方法は、どんな時にも2つしかないというのです。社内のコミュニケーションを高め、お客様への訪問頻度を上げるという二つです。又、報告を聞いてなるほどと思ったのは、「売上は上げるものではなく、上がるもの」「利益は高めるものではなく、高まるもの」という考え方です。売上をいくら上げよ、利益をいくらにしようという数値目標も必要だと思いますが、お客さまにとって、社員にとって良いことをやる仕組みを徹底的に考えて、実践する、そして、それが習慣づくまで継続する、そういった計画を作成し、実践し、再考する、その結果が売上向上であり、利益がUPするというものです。売上、利益は行動の結果でしかありません。大事なのはそれを生み出す仕組みであり、経営者の考え方なのですね。景気が悪いということは、仕事が減っていることであり、それだけ時間が余っているはずです。忙しい時は考える時間もないとぼやいていた人が、ヒマになったらなったで、やることがないと又ぼやくのも事実です。

景気はいつの時代も循環します。ここ20年余りは、その山と谷が低くなっていますが、谷の次は必ず低いとはいえ山が来ます。一刻も早くその余った時間で、必死で次の自社の行く道を考え、その方向に向かって種をまき、次の山が来た時に備えたいものです。

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